睡眠時無呼吸症候群(SAS)

私たちの睡眠を妨げる要因のひとつとして最近注目されている病気に、睡眠時無呼吸症候群があります。文字どおり、眠っているときに
無呼吸状態になる病気で、SAS (Sleep Apnea Syndrome)とも呼ばれています。無呼吸状態とは、呼吸が10秒以上止まっていることを指し、
この状態が7時間に30回以上、あるいは1時間あたり5回以上あると睡眠時無呼吸症候群(SAS)となります。

SASによる睡眠中の低酸素血症や高炭酸ガス血症は、肥満、高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病と密接な関係があり、
様々な合併症を高率に引き起こすことが報告されています。合併症は多岐にわたり、高血圧、多血症、不整脈、虚血性心疾患、心不全、
脳血管障害、糖尿病、肺高血圧症、インポテンツなどが代表的なものとして上げられます。

自宅で出来るいびき、睡眠時無呼吸症候群の簡易検査

検査装置の貸出しについて
当院では仕事で忙しい方にも、自宅で出来る、いびき・睡眠時無呼吸症候群の検査装置を患者様にお持ち帰りいただき
検査をうけていただいております。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)が疑われる場合には、重症度や原因を判定し、治療方法を決定するための検査が必要です。

検査には、大別して2種類の方法があります。

患者さまのご自宅でも行なえる簡易的な検査と、入院してより詳細な状態をみるポリソムノグラフィー、PSG検査の2種類です。

■ 簡易検査

お休みになる際に、腕時計タイプの機械を装着し、一晩の検査を行ないます。簡単に装着できますので、ご自宅での検査も可能です。
指と鼻にセンサーを取り付けますが、痛みはありませんのでご安心ください。

検査結果により、より詳しい検査が必要な場合は、PSG検査を行なう場合もあります。

■ PSG検査 確定診断

睡眠時無呼吸症候群(SAS)のタイプや重症度を調べる専門的な検査です。SASの原因や重症度を調べる方法として、
終夜睡眠ポリグラフィー検査(PSG検査)があります。PSG検査はSAS検査の中で最も精密な検査方法になりますので、
当検査にてSASの確定診断をいたします。病院で1晩就寝いただき、脳波や筋電図、胸部の動き、血中酸素量等を調べます。
これにより無呼吸の程度、酸素の低下状態、睡眠障害の有無について診断されます。

寝ている間に検査は終了

これらの項目を測定するために身体に多くのセンサーをつけますが、痛みを伴う検査ではありません。いつも通りに寝ている間に検査は終了します。

PSG検査の結果は、医師や専門の技師などがそれぞれのデータを見て最終的に判定します。

結果は2週間ほどいただいております。退院後外来で説明いたします。

病室
入院は個室をご利用いただきます。
個室のタイプはご選択いただけませんので、ご了承願います。
パジャマ、タオル、コップ、歯ブラシ等洗面用具、スリッパはご持参願います。